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Peace and Security in the Middle East: Alternative Ways to Democratization

公開講演会

国際会議

Peace and Security in the Middle East: Alternative Ways to Democratization

  • 国際会議1
  • 国際会議2
日時: 2013年02月16日(土)9:30-16:15
場所: 同志社大学烏丸キャンパス 志高館101教室
講師: 【 スピーカー 】
-※Norman Cook
Former Executive Policy Director in Charge of the Middle
East and Africa at CIDA (Canadian International
Development Agency)
-Nurşin Güney
 Department of Political Science and International Relations,
 Yıldız Technical University, Turkey
-Peter Wagner
 Hungarian Institute of International Affairs (HIIA), Hungary
-立山 良司 (防衛大学校 国際関係学科)

【 モデレーター 】
中村 覚 (神戸大学 国際文化学研究科)
中西久枝 (同志社大学 グローバル・スタディーズ研究科)

※スピーカーに変更がありました。
要旨:
2013年2月16日、“Peace and Security in the Middle East”(中東の平和と安全保障)と題して、国際会議が同志社大学にて開催された。
 はじめに、本会議の司会者を務める中西氏が基調講演を行った。中西氏によれば、この国際会議は、科学研究費補助金である「中東における紛争防止の学際的研究の構築」という研究事業の成果報告の場として開催された。この研究事業は、中東から北アフリカの地域における紛争防止を探ることを目的とし、主に以下の3点から研究が行われた。第1に、アフガニスタンおよびパレスチナの安定化である。特にこれら地域で対立する諸政党間の調停が目指された。第2に、対象地域における地域間協力と紛争沈静化のための枠組みについての調査である。この調査は、対象地域に強く影響を与えているアメリカやEU、ロシアや中国等の外国勢力との関係という観点から行われた。第3に、ペルシャ湾の安全保障についての調査である。この調査は、この地域における人権問題、サウジアラビアの役割、イランをめぐる核技術の問題の観点から行われた。そして、今後さらに調査が必要な課題として、これら地域において、政治・社会・経済資源が、国家機構だけでなく、地域のまたは国際的なNGOによっても分配されていることについてさらに調査することが必要であるという。
 この基調講演に続いて、4名の研究発表が行われた。一人目の立山氏の発表題目は、“Failure of the Isolation Policy against Hamas”(ハマスに対する孤立化政策の失敗)であった。イスラエルは、2006年以来、ガザ地区を約6年にわたって封鎖してきた。また、アメリカや日本を含む各国も、ガザ地区を支配するハマスに対して、経済制裁や外交断絶を行ってきた。しかし、この孤立化政策は、ハマスの支配体制を弱めるどころか、逆にその支配体制の強化につながっているとした。そして、孤立化政策の失敗の原因を、国家と非国家という非対称の関係における紛争の典型例である点から考察した。
 二人目のWagner氏の発表題目は、“Preparing for the Endgame in Syria: Lessons Learned from EU and NATO’s Involvement in the Syrian Civil War”(シリア内戦を最終段階に至らしめるための立案―EUとNATOによるシリア内戦への取り組みからの教訓)であった。EU諸国やNATOによるシリア内戦への取り組みの背景を、EU内の各国の政治的思惑の違いや、アメリカのEUに対する協力の必要性などから分析した。その上で、EUとNATOが用いることのできるシリア内戦解決のための手段を明らかにした。
 三人目のCook氏の発表題目は、“Conflict Escalation and the Reshaping of Foreign Policies toward the Arc of Conflict”(紛争の弧における紛争の拡大とその地域に対する外交政策の再形成)であった。チュニジアからシリアに至る地域における紛争の拡大に関わる外交政策について、主要国や各国際組織の対応を考察した。過去2年にわたる当該地域における紛争の拡大と深化の過程で、外交政策のための新しく優先すべき課題や原則が生まれてきたとした。そして、アメリカとヨーロッパ諸国との間における当該地域への外交政策の協力や対立などの変遷過程を踏まえて考察が行われた。
 四人目のGüney氏の発表題目は、“Turkey’s Nuclear Policy in the Face of Iran’s Debatable Nuclear Program”(イランの核開発に直面してのトルコの核政策)であった。トルコ政府がもつ核政策を分析し、その特徴と課題について述べた。
また、質疑応答も各発表において活発に行われ、最後に再び中西氏による総括が行われ盛況のうちに終了した。(CISMORリサーチアシスタント 藤本憲正)
※英語講演(日本語通訳はありません)
※入場無料・事前申込不要
【主催】 
科学研究費補助金『中東における紛争防止の学際的研究の構築』(研究代表者:中西久枝)
同志社大学一神教学際研究センター(CISMOR)
【共催】 同志社大学 グローバル・スタディーズ研究科
講演会プログラム